Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lesen Sie 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) von 徳冨 蘆花 (とくとみろか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.742 Zeichen · 256 Bildschirme
事業の方は、大有望さ。追い追い内地雑居と来ると、いよいよ妙だが、いかがです若旦那、田崎君の名義でもよろしいから、二三万御奮発なすっちゃ。きっともうけさして上げますぜ」
と本性違わぬ生酔いの口は、酒よりもなめらかなり。千々岩は黙然と坐しいる武男を流眸に見て、「○○○○、確か青物町の。あれは一時もうかったそうじゃないか」
「さあ、もうかるのを下手にやり崩したんだが、うまく行ったらすばらしい金鉱ですぜ」
「それは惜しいもんだね。素寒貧の僕じゃ仕方ないが、武男君、どうだ、一肩ぬいで見ちゃア」
座に着きし初めより始終黙然として不快の色はおおう所なきまで眉宇にあらわれし武男、いよいよ懌ばざる色を動かして、千々岩と山木を等分に憤りを含みたる目じりにかけつつ
「御厚意かたじけないが、わが輩のように、いつ魚の餌食になるか、裂弾、榴弾の的になるかわからない者は、別に金もうけの必要もない。失敬だがその某会社とかに三万円を投ずるよりも、わが輩はむしろ海員養成費に献納する」
にべなく言い放つ武男の顔、千々岩はちらとながめて、山木にめくばせし、
「山木君、利己主義のようだが、その話はあと回しにして僕の件から願いたいがね。