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Japanische Klassiker mit Furigana

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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

紳士は中からレター・ペーパーを取りだして、開いて読みました。

「豊君は一時預からせてもらう。明晩十時に本郷区A町S橋の袂にある石垣の下から五ツ目の石の右隣にある穴へ金三万円を紙に包んで入れておけ、その代わりに豊君を返してやる。もし警察へ告げたならば、直ちに豊君の生命を貰うから、そう思え。拳骨団」

富田氏はさらに言葉を続けました。

「この脅迫状を読んでも、私はかまわずに警察へ電話をかけようとしますと、そばにいた妻があわてて遮りました。そうして、豊ちゃんと三万円の金とかえるのなら、安いものだ。警察へ告げてもしものことがあったらどうなさる、あなたは豊ちゃんが可愛くはありませんかとしきりに申しますので、とにかく、妻の言葉に従って、警察へ告げることは見合わせました。そうして、私は不安の一夜を過ごしました。がどうも心が落ちつかぬので、こうして今、こちらへご相談に来たのです」

「こちらへおいでになることは、奥さんもご承知ですか」

と、俊夫君は尋ねました。

「いいえ、妻がまた止めるといけないと思って内緒で来ました」

「昨日、坊ちゃんを誘拐していったのはどんな男でしたか」

「子供たちの言うことですから、よく分かりませんが、何でも鳥打ち帽をかぶって洋服を着た相当の年輩の男だったそうです」