Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
ただし「魚鳥の肉を火に投ずるときは、その臭気を厭うて去る」というのは、少しく前の沢蟹の話とは一致せぬが、火に対する趣味などにも地方的に異同があるのだろう。前に引用した『雪窓夜話』の上巻には、また次のような一件も記してある。すなわち因州での話である。
「西村某と云ふ鷹匠あり。鷂を捕らんとて知頭郡蘆沢山の奥に入り、小屋を掛けて一人住みけり。夜寒の頃なれば、庭に火を焚きてあたり居けるに、何者とも知れず、其たけ六尺あまりにて、老いたる人の如くなる者来りて、黙然とかの火によりて、鼻をあぶりてつくばひたり。頭の髪赤くちゞみて、面貌人に非ず猿にも非ず、手足は人の如くにして、全身に毛を生じたり。西村は天性剛なる男なれば、更に驚くこと無く、汝は何処に住む者ぞと問ひけれども、敢て答へず。暫くありて立帰る。西村も其後に沿ひて出でけれども、夜甚だ暗くして、其行方を知らずなりぬ。其後又来りて、小屋の内を覗くことありしに、西村、又来たか、今宵は火は無きぞと言ひければ、其まゝ帰りけると也。里人に其事を語りければ、山父と云ふもの也。人に害を為す者に非ず。之を犯すことあれば、山荒るゝと謂ひけると也。