Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
そうして怒ると何をするかわからぬというのも、また根拠ある推測であった。なおまた彼らが驚くべく足が達者だといったのも、通例平地の人々と接することを好まぬ以上は、急いで林木の茂みの中に、避け隠れたとすれば不思議はない。野獣を捕って食物としておれば、そのためには女でも足が速くなければならない。不思議はむしろ何かという場合に、かえって我々に近づこうとする態度の、明瞭に現れていたことである。しかもしばしば不幸なる誤解があって、人がその真意を酌むことをえない場合がいかにも多かった。
『東武談叢』その他の聞書に見えているのは、慶長十四年の四月四日、駿府城内の御殿の庭に、弊衣を着し乱髪にして青蛙を食う男、何方よりともなく現れ来る。住所を問うに答なく、ただ手をもって天を指ざしたのは、天からきたとでもいうことかと謂った。家康は左右の者がこれを殺さんとするのを制止し、城外に放たしめたるに、たちまちその行方を知らずとある。この怪人は四肢に指がなかったともあるが、天を指したというからは甚だ信じがたい事であった。それからまた三十年余り、寛永十九年の春であった。土佐では豊永郷の山奥から、山みこと称する者を高知の城内へつれてきた。