Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
人のたけばかりなる猿の如きものなり。若党引出さんとするに、力強く爪尖りて、若党の手を掻破りけるを、漸くに引出したり。久太夫葛を用ゐて之を縛り、村里へ引出し、燈をとぼして之を見るに髪長く膝に垂れ、面相全く女に似て、その荒れたること絵にかける夜叉の如し。何を尋ねても物言ふこと無く、只にこ/\と打笑ふのみ也、食を与ふれども食はず水を与ふれば飲みたり。遍く里人に尋ぬれども、仔細を知る者無し。一村集まりて之を見物す。其中に七十余の老農ありて言ふには、昔此村に産婦あり。俄かに狂気して駆け出でけるが、鷲峰山に入りたり。親族尋ね求むと雖、終に遇ふこと無しと言ひ伝へたり。其年暦を計るに凡そ百年に余れり。もしは此者にてもあらんかと也。久太夫速かに命を助け山に追ひ返しけるに、その走ること甚だ早し。其後又之を見る者無しといへり。」
佐々木喜善君の報告に、今から三年ばかり前、陸中上閉伊郡附馬牛村の山中で三十歳前後の一人の女が、ほとんと裸体に近い服装に樹の皮などを纏いつけて、うろついていたのを村の男が見つけた。どこかの炭焼小屋からでも持ってきたものかこの辺でワッパビツと名づける山弁当の大きな曲げ物を携え、その中にいろいろの虫類を入れていて、あるきながらむしゃむしゃと食べていたという。