Japanische Klassiker mit Furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme
もちろん大きいからの大人であろうが、その大きさが驚くべく一様でなかった。見た人が次第に少なく、語る人ますます多かりし証拠である。今に至っては実状を確かめることはむつかしいが、区々の異説は及ぶ限りこれを保存しておかねばならぬ。
一 陸奥と出羽との境なる吾妻山の奥に、大人と云ふものあり。蓋し山気の生ずる所なり。其長一丈五六尺、木の葉を綴りて身を蔽ふ。物言はず笑はず。時々村の人家に入来る。村人之を敬すること神の如く、其為に酒食を設く。大人は之を食はず、悉く包みて持帰る也。村の子供時として之に戯るゝことあれども、之を怒りて害を作せしことを聞かず。神保甲作の話なり(『今斉諧』巻四)。
二 上野黒竜山不動寺は、山深く嶮岨にして、堂宇其間に在り。魔所と言ひ伝へて怪異甚だ多し。山の主とて山大人と云ふものあり。一年に二三度は寺の者之を見る。其坐するとき膝の高さ三尺ばかりあり。偶足跡を見るに五六尺もありて、一歩に十余間を隔つと云へり(『日東本草図彙』)。
三 高田の大工又兵衛と云ふ者、西山本に雇はれありしが、一夜急用ありて一人山道を還りしに、岨路の引廻りたる処にて図らずも大人に行逢ひたり。