Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまのじんせい

山の人生

柳田 国男

Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

しからばその残りの旧弊な多数は、ゆくゆくいかに成り行いたであろうか。これからがじつは私一人の、考えて見ようとした問題でありました。

自分はまず第一に、中世の鬼の話に注意をしてみました。オニは鬼の漢字を充てたのはずいぶん古いことであります。その結果支那から入った陰陽道の思想がこれと合体して、『今昔物語』の中の多くの鬼などは、人の形を具えたり具えなかったり、孤立独往して種々の奇怪を演じ、時としては板戸に化けたり、油壺になったりして人を害するを本業としたかの観がありますが、終始この鬼とは併行して、別に一派の山中の鬼があって、往々にして勇将猛士に退治せられております。斉明天皇の七年八月に、筑前朝倉山の崖の上に踞まって、大きな笠を着て顋を手で支えて、天子の御葬儀を俯瞰していたという鬼などは、この系統の鬼の中の最も古い一つである。酒顛童子にせよ、鈴鹿山の鬼にせよ、悪路王・大竹丸・赤頭にせよいずれも武力の討伐を必要としております。その他吉備津の塵輪も三穂太郎も、鬼とはいいながらじつは人間の最も獰猛なるものに近く、護符や修験者の呪文だけでは、煙のごとく消えてしまいそうにもない鬼でありました。