Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまのじんせい

山の人生

柳田 国男

Lesen Sie 山の人生 (やまのじんせい) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.022 Zeichen · 226 Bildschirme

Aozora Bunko

いや妖怪か狒々かまたは駄法螺かであろうと、勝手な批評をしても済むかも知れぬが、事例は今少しく実着でかつ数多く、またそのようにまでして否認をする必要もなかったのであります。

山中ことに漂泊の生存が最も不可能に思われるのは火食の一点であります。一旦その便益を解していた者が、これを抛棄したということはありえぬように思われますがとにかくに孤独なる山人には火を利用した形跡なく、しかも山中には虫魚鳥小獣のほかに草木の実と若葉と根、または菌類などが多く、生で食っていたという話はたくさんに伝えられます。木挽・炭焼の小屋に尋ねてきて、黙って火にあたっていたという話もあれば、川蟹を持ってきて焼いて食ったなどとも伝えます。塩はどうするかという疑いのごときは疑いにはなりませぬ。平地の人のごとく多量に消費してはおられぬが、日本では山中に塩分を含む泉至って多く、また食物の中にも塩気の不足を補うべきものがある。また永年の習性でその需要は著しく制限することができました。吉野の奥で山に遁げこんだ平地人が、山小屋に塩を乞いにきた。一握みの塩を悦んで受けてこれだけあれば何年とかは大丈夫といった話が、『覊旅漫録』