Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ようねんじだい

幼年時代・晩夏

堀 辰雄

Lesen Sie 幼年時代・晩夏 (ようねんじだい) von 堀 辰雄 (ほりたつお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.965 Zeichen · 169 Bildschirme

Aozora Bunko

あんな事をしていて、どっと寝つきでもしたら、どうしたらいいのかしら。まあ私でもこちらにいる間は、何とか世話をしてやれるけれど、そう私だっていつまでも居られやしないのだから……』

「三枝さんはそういう話を聞きながらも、見たところふだんと変らずに爺やが何かと働いているのを見ていますので、そう心配するほどのことはないのだろうと相手の気休めになるような事ばかり言うと、日向さんもいつかそんな気になって行かれたものと見えます。

「九月も末近くなると、先ず三枝さんがお引き上げになり、程経て日向さんもとうとう爺や一人をお残しになって東京へお帰りになられました。

「十月、十一月と過ぎましたが、あとに残った爺やはどうしているのか、私どもにはさっぱり姿を見せないようになりました。うちの爺やとは仲違をしていますので、爺やにきいても何も知らないようだし、少し体の具合が悪いようなことも奥さんが帰りがけにちょっと話しておられたので、もしやと、気にはなっていました。前から爺や同志で顔を合わせたがらないようなので、自然三枝さんの別荘の見まわりだけは私が自分でするようにしていましたが、秋も深くなってその時分になると、もうまわりの木々がすっかり落葉し尽し、木々の枝を透いてあちこちの釘づけになった別荘が露わに見えて来ますが、日向さんのところはいつも