Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
それが、おかしなことには、帽子もかぶらず、着物も着ていない。そのくせ、頭のてっぺんから足の先まで、墨のようにまっ黒な人の姿です。
さすがの桂少年も、この異様な人影をひと目見ると、ゾーッとして立ちすくんでしまいました。
「あいつかもしれない、うわさの高い黒い魔物かもしれない。」
心臓がドキドキと鳴ってきました。背すじを氷のようにつめたいものが、スーッと走りました。桂君はもう少しのことで、いちもくさんにうしろへ逃げだすところでした。しかし、逃げなかったのです。やっとのことでふみとどまったのです。
桂君は、自分が名誉ある少年探偵団の一員であることを、思いだしました。しかも、たった今、篠崎君の家で、黒い魔物の話をして、
「ぼくが、もしそいつに出あったら、正体を見あらわしてやるんだがなあ。」
と、大きなことをいってきたばかりです。
桂君は少年探偵団のことを考えると、にわかに勇気がでてきました。
いけがきのかげに身をかくして、じっと見ていますと、怪物は、うしろに人がいるとは少しも気のつかぬようすで、ヒョコヒョコおどるように歩いていきます。見まちがいではありません。