Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
二十面相はまんいちのばあいのために、この黒い軽気球を用意しておいたのです。そして、今夜、明智探偵と会う少しまえに、その軽気球にガスを満たし、屋根の頂上につなぎとめておいたのです。ぜんたいがまっ黒にぬってあるものですから、こんなやみ夜には、通りがかりの人に発見される心配もなかったわけです。
いや、通りがかりの人どころではありません。屋根の上の警官たちにさえ、この気球は少しも気づかれませんでした。それというのも、さすがの警官たちも、まさか、軽気球とは思いもよらぬものですから、屋根ばかりを見ていて、その上のほうの空などは、ながめようともしなかったからです。また、たとえながめたとしても、やみの中の黒い気球がはっきり見わけられようとも考えられません。
ふたりの賊は警官たちに追いつめられたとき、とっさに軽気球のかごにとびのり、つなぎとめてあった綱を切断したのでしょう。それが暗やみの中の早わざだったものですから、とつぜんふたりの姿が消えうせたように感じられたのにちがいありません。
中村係長は、足ずりをしてくやしがりましたが、賊が昇天してしまっては、もう、どうすることもできないのです。