Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme
「殺すってね?」
「おれだって、おめおめと殺されちゃいねえさ。野郎どもめ! どうしてくれるか……」
正勝はそう言って、戸口から路上へ向けて銃口を突き出した。
「正勝さんを殺そうなんて、敬二郎の野郎はなんて野郎だべなあ」
だれかが叫んだ。そして、開墾場の人たちは総立ちになった。
「逆に、敬二郎の野郎をぶっ倒してやれ」
開墾場の人たちは罵りながら、土間の隅から薪を引っ掴んだ。
「大丈夫だよ。おれだっておめおめと殺されちゃいねえから」
「なんだってまた敬二郎の奴は、あんたを殺そうというんです?」
開墾場の人たちはそう言いながら、路上に向けて銃を構えている正勝の後ろへと寄っていった。
「敬二郎の奴はこの機会に、森谷の財産を完全に受け継ごうとしているんだ。それには、おれがいたんじゃ邪魔になるんだよ。おれは森谷の財産のうち開墾場の土地だけでも、この機会に開墾場の人たちの手に返るのが本当だと思っているのだから」
正勝は戸外に向けて銃を構えながら、喘ぐようにして言った。
「正勝さんのその考えはいま吾助爺さんから聞いたところなんだが、自分の欲で正勝さんを殺そうなんて、敬二郎の奴が来やがったら逆に野郎を殺っつけてしめえばいい」