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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふじょう

恐怖城 他5編

佐左木 俊郎

Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

彼のその足音に驚いて、この地方特有の山鳥が枝から枝へと、銀光の羽搏きを打ちながら群れをなして飛んだ。白い山兎が窪地へ向けて毬のように転がっていったりした。

しばらくしてから、正勝は道のほうへ出た。しかし、昨日の跡はことごとく落ち葉に埋め尽くされて、ただぎらぎらと火の海のように陽の光に燃え輝いているだけで、猫の額ほどの地面も残ってはいなかった。

しかし、そこには一つの目標があった。横筋の地肌の暗灰色の幹に、真っ赤な蔦が一面に絡みついているのであった。そして、はるかの谷底には暗緑色の椴松林帯が広がり、その梢の枯枝が白骨のように雨ざれているのだった。

正勝は崖際の一本の幹に自分の身体に巻きつけてある綱の端を結びつけ、紅や黄の落ち葉に埋もれながら谷底へと下りていった。綱に掴まり、岩角や灌木に足をかけて、周囲に求むるものを探りながら谷底へ谷底へと下りていった。

しかし、そこの地形は崖の上の道からの想像とは、ほとんど違っているのだった。道から見たのでは、その崖は道端からすぐ谷底までほとんど一直線的にぐっと岩壁になっているように見えるのだが、崖際から六、七間も下へおりると、そこにはLの字形の岩が突き出ていて雑草が茂り、灌木が伸び、落ち葉に埋もれているのだった。