Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんたからじま

新宝島

江戸川 乱歩

Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme

Aozora Bunko

三人がかわり合って、筏の両側にとりつけた櫂をこぎ、岩山の岸からあまり遠ざからないように用心しながら、ゆっくりこいで行ったのですが、おひる頃にはもう、湖水の真向こうの鋸山の下へ近づいていました。

少年たちは、その岩山の岸に、上陸できるような場所はないかと、注意ぶかく見はっていましたが、みな削ったようなきり岸ばかりで、どこにもそんな場所は見あたりません。

「だめだなあ。崖ばかりじゃないか。あの山を越してむこう側へ行く道なんて、どこにもありゃしないじゃないか」

一郎君ががっかりしたように、高くそそり立つ断崖を見上げていいました。

「きっとあのイギリス人は、うそをいったんだぜ。熱病にうかされて夢を見ていたのかも知れないよ」

保君も残念そうにいうのです。どんな大人だって、この高い崖をよじのぼることは、思いもよりません。ですから、山のむこう側の黄金の国とやらへは、全く行く道がないわけです。

「だって、それじゃあ、この腕環はどうしたんだろう」

哲雄君は櫂をこぐ手をやすめて、シャツの胸のポケットから、あのイギリス人に貰った黄金の腕環を取り出し、つくづく眺めながら、さもいぶかしそうにいいました。