Japanische Klassiker mit Furigana
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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lesen Sie 新宝島 (しんたからじま) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.590 Zeichen · 197 Bildschirme
「よし、やろう。……じゃあね、僕、みんなの帽子と上着を取ってくらあ。正服正帽でなくちゃ、南洋の土人にたいしても幅がきかないからね」
前田保君は学校でも評判のチャメ公でした。こんな命がけの場合にも、日頃のたしなみを忘れないところ、さすがはチャメのター公だけのことはあります。
保君はほかの二人が「見つかると大へんだから」ととめるのも聞かないで、栗鼠のように闇の中を走って行きましたが、五分もたたない中に、三つの帽子と、三枚の上着と、それから何だか大きな白い袋をかかえて帰って来ました。
「その袋はなに?」
「いいんだよ。なんでもないんだよ」
保君は、なぜかその袋を隠すようにしています。
そこで、三人が手ばやく上着を着て、さて、ボートへの綱渡をしようと身がまえた時、とつぜん、うしろに物音がして、人の息をしているようなけはいを感じました。
ギョッとして、振向きますと、ナアンだ、それは人間ではなくて、一匹の犬でした。海賊船に飼われているぶちのポインターで、この一月の間に、三少年にひどくなついてしまっていたのです。
それを見て、チャメの保君が何か思いついたらしく、ほかの二人の腕をつかんでいいました。