Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 190.406 Zeichen · 381 Bildschirme
「ちと、水でも打ちましょう。きょうの暑さはかくべつ。地割れのするほど乾いておりますで」
百坪にも足らぬ狭い庭へ、手桶の水を、何杯か撒いた。
「そうそう、ごんぞ。勝手元に、御近所から到来物のそう麺があるぞ」
「はい。戻る途中で、お向いの御新造さまに出会い、左様に伺いました」
「そちは、どこへ出かけていたのか」
「職人町の辻で、捕物があるとかで、町の者が騒いでおりますゆえ、物見に出向きましたので」
「耳ざとく、よく町へ弥次馬に出かける奴じゃな。捕物とは、盗人でも捕まったか。清洲の御城下に、盗人があったとは珍しい」
「いえいえ、それどころではござりません。職人町の鎹横丁という裏町をご存じでござりましょうが」
「うム」
「あの路地の角の酒屋、二軒目の渋紙屋、その並びの烏帽子折、塗師屋、柄巻職人など住んでいた一と長屋が、一夜のうちに皆、空家になりましてな」
「ふーム」
「夜明けと共に、近所で騒ぎ立ち、直ぐ訴え出ましたので、取調べたところ、あの鎹横丁の一と長屋と職人が皆、稲葉山から廻された美濃の間者だと知れました。――で、なおも近所合壁の者どもを一人一人囲いへ入れて、今朝から厳しく調べておるうちに、二、三、怪しい者が現われたので、引っ縛ろうとすると、やにわに得物を把って手むかい致し、近所の衆、役人方の五、六人も、殺傷された揚句、ようやく