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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかいろうそく

新美南吉童話集

新美 南吉

Lesen Sie 新美南吉童話集 (あかいろうそく) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.131 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

これはランプを売っている店にちがいない。

巳之助はしばらくその店のまえで十五銭を握りしめながらためらっていたが、やがて決心してつかつかとはいっていった。

「ああいうものを売っとくれや」

と巳之助はランプをゆびさしていった。まだランプという言葉を知らなかったのである。

店の人は、巳之助がゆびさした大きい吊ランプをはずして来たが、それは十五銭では買えなかった。

「負けとくれや」

と巳之助はいった。

「そうは負からん」

と店の人は答えた。

「卸値で売っとくれや」

巳之助は村の雑貨屋へ、作った草鞋を買ってもらいによく行ったので、物には卸値と小売値があって、卸値は安いということを知っていた。たとえば、村の雑貨屋は、巳之助の作った瓢箪型の草鞋を卸値の一銭五厘で買いとって、人力曳たちに小売値の二銭五厘で売っていたのである。

ランプ屋の主人は、見も知らぬどこかの小僧がそんなことをいったので、びっくりしてまじまじと巳之助の顔を見た。そしていった。

「卸値で売れって、そりゃ相手がランプを売る家なら卸値で売ってあげてもいいが、一人一人のお客に卸値で売るわけにはいかんな」

「ランプ屋なら卸値で売ってくれるだのイ?」