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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかいろうそく

新美南吉童話集

新美 南吉

Lesen Sie 新美南吉童話集 (あかいろうそく) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.131 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「お父つあん、そんなふうで明日門附けにゆけるもんかい」といった。もう昼間から何度も繰り返している言葉である。

「行けんじゃい!」と木之助は癇癪を起して呶鳴るようにいった。「おツタのいう通りだ」と女房もいった。

六

「無理して行って来て、また寝こむようなことになると、僅かな銭金にゃ代らないよ」。そして女房は、去年木之助が感冒を患ったとき、町から三度自動車で往診に来たお医者に、鶏ならこれから卵を産もうという一番値のする牝鶏を十羽買えるだけのお銭を払わねばならなかったことをいった。

「明日は、ええ日になるだ」。木之助はあれ以来女房や娘に苦労をかけているのを心の中では済まなく思って、それでも負け惜しみをいった。「雪の明けの日というものは、ぬくといええ日になるもんだよ」

「雪が解けて歩くに難儀だよ」と女房がいった。「そげに難儀して行ったところで、今時、胡弓など本気になって聴いてくれるものはありゃしないだよ」

木之助は、女房のいう通りだと悲しく思った。だが、味噌屋の旦那のことを頭にうかべて、

「まだ耳のある人はあるだ。世間は広いだよ」

と答えた。娘のおツタは待針でついた指の背を口にふくみながら、勝つあんもやめた、力さんもやめたと、門附けをやめてしまった人々の名をあげてしまいに「いつまででも芸だの胡弓だのいってるのはお父つあん一人