Japanische Klassiker mit Furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme
するとあるじはまた、
「それ、いつものとおりにやれ。」
といいつけました。
「何をするのか。」と思っていますと、もう一人の坊さんは、いきなりそこに座っている三人のうちの一人をそれは軽々と、かごでもつるすようにつるし上げて、庭にほうり出しました。そして持って来たむちでその背中をつづけざまに五十たび打ちました。坊さんはぶたれながら、ひいひい悲しそうな声を立てましたが、あとの二人はどうすることもできないので、立ったり、座ったり、気をもんでばかりいました。そのうちとうとう五十たびぶってしまうと、こんどは着物をはがして、裸体の上をまた五十たび打ちました。すっかりでちょうど百たび打った時、もうだんだん虫の鳴くような声でそれでもひいひいいっていた坊さんは、急に一声高く「ひひん。」と、馬のいななくような声を出しました。その拍子に顔が急に伸びて、馬のような顔になりました。みるみる体が馬になって、たてがみが立って、しっぽがはえて、手足を地びたにつけて、ひょいと立ちますと、もうそれはりっぱな四本の足になって、砂をけっていました。それはどこから見てもほんとうの馬に違いはありませんでした。