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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

かれらは熊の斃れたのを見とどけて、そのまま何処へか立ち退いてしまった。

「このふたりは西国の或る藩中の父子連れだそうです」と、半七老人はここで註を入れた。「後にそのことが聞えたので、殿様から御褒美が出たといいます。なんという人達だか、その名は伝わっていませんが、永代橋の落ちた時に刀を抜いて振りまわしたのと同じような手柄ですね」

二

熊は殺されてしまったが、それをさえぎろうとした彼の若い男はそこに倒れたままで、なかなか起きあがりそうにも見えなかった。打っちゃって置けば、大勢に踏み殺されてしまうかも知れないので、半七はすぐに駈け寄ってかれを抱き起すと、松吉も寄って来て、ともかくも彼を混雑のなかから救い出した。

「親分。どこへ担ぎ込みましょう」

この騒ぎの中でどうすることも出来ないので、かれを松吉に負わせて、半七はそのゆく先を払いながら、どうにかこうにか混雑の火事場からだんだんに遠ざかって、本芝から金杉へ出ると、ここらは風上であるから世間もさのみ騒がしくなかった。ここまで来れば大丈夫だと思ったので、二人はそこの自身番に怪我人をかつぎ込んで、まずほっと息をついた。