Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme
どんな大怪我をするか判ったもんじゃあねえ。備前屋も定めて有難がることだろうよ。あの娘はなんという子だえ」
「お絹さんといって、備前屋のひとり娘でございます」
「備前屋は古い暖簾だ。そこのひとり娘が熊に傷られるところを助けて貰ったんだから、向うじゃあどんなに恩に被てもいいわけだ」
こんなことを云っているうちに、医者が来た。医者は勘蔵の痛みどころを診察して、左の肩の骨を痛めているらしいから、なかなか手軽には癒るまいと云った。しかし命に別状のないことは医者も受け合ったので、半七はあとの始末を自身番にたのんで帰った。
あくる朝、半七は再び松吉をつれて高輪へ見舞にゆくと、伊豆屋の家は果たして焼け落ちていた。その立退き先をたずねて、それから三田の魚籃の知り人の立退き先をも見舞って、帰り路に半七はゆうべの勘蔵のことを云い出した。あれからどうしたかと噂をしながら、ふたりは田町へ行ってみると、車湯も備前屋も本芝寄りであったので、どっちも幸いに焼け残っていた。半七は先ず車湯をたずねて、勘蔵のことを女房にきくと、彼は自身番で医者の手当てをうけて、左の腕をまいて帰って来たが、痛みはなかなか去らないので、ゆうべからそのまま寝ているとのことであった。