Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちえのいちたろう

智恵の一太郎

江戸川 乱歩

Lesen Sie 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 67.333 Zeichen · 134 Bildschirme

Aozora Bunko

行くのだ。

足尾の坑内へはいるのには、三箇所しか入口がないけれど、一度入口をはいると、枝道から枝道へとわかれて、まるで蜘蛛の巣のように道がついている。その上、坑内に十何箇所もエレベーターがあって、上へも下へも行けるようになっている。山全体が、一つの大きなビルジングみたいなものだ。まっ暗なほら穴のビルジングだ。

僕はトロッコをおりると、案内の人につれられて、エレベーターで一階だけ下へくだり、それからせまい穴の中を、カンテラの光をたよりに、奥へ奥へと進んだ。ところどころに二十メートルも三十メートルもある直立のはしごが立っていて、カンテラを持ったまま、それをあがったり、さがったりしなければならない。ちょっと気味がわるいけれど、なんだか冒険小説の主人公にでもなったような気がして、僕は大よろこびだった。

やがて、坑道の枝道の一つの行きどまりに来た。機関銃のような音がしているので、はっとしたが、行ってみると鑿岩機だとわかった。二人の工員がそれを使って、ばりばりばりと岩に穴をあけているのだ。

その穴の奥へダイナマイトをしかけ、岩を爆発させて、飛びちった鉱石を外へはこび出す。