Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物記 (しょくぶつき) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 165.848 Zeichen · 327 Bildschirme
これは従来誰一人として気の附かなかったものである。
「ガマズミ」のキャプション付きの図
ガマズミ
このガマズミは浅山または丘岡またあるいは原野にも生じている落葉灌木で、我邦の諸州に普通に見られ、神社の杜などにはよくそれが生じている。同属中の別の種類、例えばミヤマガマズミなどは奥山にも産すれど、ガマズミは畢竟里近い樹で断えて深山にはこれを見ない。緑葉が枝に対生し五、六月の候枝梢の傘房状をなして多数の五雄蕊小白花を聚め開き、その時分に山野へ行くとそこここでこれに出会いその攅簇せる白花がよく眼に着く。秋になるとアズキ大の実が枝端に相集りそれが赤色に熟してすこぶる美しく、実の中に赤い汁を含んでいてその味が酸く、よく田舎の子供が採って食している。処によりてはこれを漬物桶へ入れて漬物と一緒に圧し、その漬物に赤い色を附与するに用いらるる。この様にその実に赤汁があって赤色に染まるので、そこで昔これを着色の料として衣布へ摺り付けそれを染めたものと見える。すなわちかく解釈すると為めにその歌が初めて生きて来て、その歌句がよく実況と合致し何等その間に疑いを挟む余地はないこととなる。