Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物記 (しょくぶつき) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 165.848 Zeichen · 327 Bildschirme
うと思う。
この者は春から夏にかけて時々処々で見受けられ地面上に生活しているが、あるいは寺院の庭に在り、あるいは芝地に在り、あるいは山地の廃田に在り、またあるいは湿った山路などに在って多くは群を成している。雨の時など湿れば膨れて寒天状を呈し、宛かも木耳を踏みつけた様な姿を成し、濁黄緑色を呈してビロビロとしているが、日が照って乾けば地面にへばり着いて丁度乾いた犬糞を想わしむる状を呈する者である。しかしそれが一朝水に潤えば忽ち復た原との膨れた形ちと成るが、その形状大小はすこぶる不定である。その寒天質の体中には無数の糸状体があって、この糸は球状細胞が一列に連りて念珠状を成し、これは顕微鏡で無ければ認められない程細微な者である。そしてこれらを念珠藻というのは右の状態に基き明治年間に出来た名である。
本品は固より生鮮な時に食すべき者ではあるが、しかしまた干し貯うればいつまでもそのままでいるから、随時これを水で膨らせ用うれば宜しい。そしてこれを食うには三杯酢あるいは薑醋にすればよい。
琉球の八重山諸島では本品をハタケアサ(畠アオサの意)と称え、土人はそれを採って米と共に炊ぎ食うとの事である。