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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

Lesen Sie 植物記 (しょくぶつき) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 165.848 Zeichen · 327 Bildschirme

Aozora Bunko

ない葉状を呈わしている。陰湿な場処に在るのでその葉に露も置き易く、またその葉はボットリと下に垂れているから露に潤えば一層重たげに見え、かつ花も点頭して下向きに咲いているのでこれまた露を帯ぶれば同じく重たげに見ゆるので「白露重み」の歌詞が充分よくその実際を発揮せしめている。また歌中に山萵苣の字が用いてあるのも決して偶然ではなく、そしてここにその字を特に使用した理由もよく呑み込めるのである。

このイワヂシャすなわちイワタバコは、あえて普通の草であるとは言わんが、しかし決して稀品ではなく、往々山地ではこれに邂逅するのである。山家では家近かにこれを見る事が普通である処が往々あって、特に紫色の美花を開くので人をしてこれを認め易からしめまた覚え易からしむるのである。試みに山里の人に聴けば、ンー、その草なら内の家の裏の岩に幾らも着いていらーと言う処もあろう。すなわちこんな草なのであるから自然に歌を詠む人にその名物の材料となっても何にも別に不思議はないはずだ。

右の様な訳なのであるから、私は上の万葉歌の山治左(ヤマヂサ)もまた山萵苣(ヤマヂサ)も共にいわゆるイワタバコのイワヂシャその物である事を確信するのであるが、これは従来万葉歌人のなお未だ説破しない所であった。