Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
しかもそれをいうとかえってスパセニアの方が、ジーナを慰めてくれるというのです。ピアノやヴァイオリンの奏法なら独学ではできないかも知れないけれど、作曲なら独学だって、山の中に住んでたって、できるわ。べートゥヴェンは聾になっても、作曲したわ。バヴロヴィッツは盲目で作曲家になったわ、わたしもなるわ……ひとりで勉強して山の中で作曲家になってみせるわ……。
バヴロヴィッツというのは、ユーゴ一といわれる作曲家だそうです。海風に髪を嬲らせている、繊っそりとしたスパセニアの姿を眺めているうちに、私は勝気なくせに淋しそうな娘の、美しいからだを力一杯抱き締めてやりたいような、またいつかのジーナに対するような熱情を感じました。
「ピアノができなくたって、学校なんかできなくたって、いいじゃありませんか、かまわないじゃありませんか! 貴方は綺麗なんだもの……おまけにそんな美しい心を持ってれば、誰だって貴方が好きになる……」
「わたし……なんか……誰にも、好かれやしませんわ……」
「だって……だって……僕は……僕は……貴方が好きだもの……」
「まあ! 貴方が? 貴方が……? ほんとうに?」