Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme

Aozora Bunko

「ほう、まだ売りもしないで持っているのかしら?」

と見上げた私を不思議そうに六十絡みの老爺がその落葉を掃きながら眺めていました。

「このお宅はやはり棚田さんの持ち家でしょうか?」

と、何ということもなく、私はそこに佇んで、その老爺と問答を交わしてみたくなったのです。

「……そうでがすよ……」

「大阪にいられる棚田さんの……」

「旦那様は大阪じゃねえでがす、名古屋にいられるだが」

「そうそう名古屋、名古屋……そういう知らせが来ていたが……」

「失礼でやすが、どなた様でいられやしょうかにイ?」

「なアにわたしは別段用のあるものじゃない。昔お宅の御主人と友達で、ついこの先に住んでたものだが……」

「……では今東京でお医者様をしてござらっしゃるとか……?」

「そう……その医者は私なのだが、棚田さんにでも聞いたことがあるのかね?」

「ありやすだとも! そうですか、そりゃようこそお訪ね下せえましたが、さ、ちょっくら、ま、お上がり下せえやして……」

棚田氏からでも聞いていたとみえて、今雨戸を開けるから、上がってお茶でも一つ召し上がってと、しつこく勧めるのを断って、その辺に咲いている寒椿の横手から裏庭へかけて、私は足を運んでみました。