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Japanische Klassiker mit Furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme

Aozora Bunko

石垣の下から生えている老木の梢や孟宗竹の隙間から、私の住んでいた家なぞは、遥かの眼下に小さく俯瞰されます。

老爺の言うのには棚田氏はこの昔の屋敷に並々ならぬ愛着を感じて、今でも少し役所の休みが続けばスグに奥さんを連れて帰ってきて、時代のついた屋敷の生活を楽しんでいるということだったのです。ですから留守を預かる爺さんもいつ主人が帰ってもいいように年中掃除だけは怠りなくしていると言うのでした。

「いいよ、いいよ、開けてくれなくても……別段用があるわけではないのだから……スグに帰るんだから」

が、どうせ風を入れるために毎日一度は開けるのだからと、爺さんは一間一間雨戸を繰っています。靴も脱がずに外から覗き込むのでしたが、あたりの森閑とした静けさといい、古びた昔の匂いといいいかにも昔祖母の語った怪奇な話が思い出されて、何か鳥毛だつような気持を感ぜずにはいられませんでした。昔の家というものは構えが大きくて、木口ががっしりと作られている代り、無頓着な採光や通風のせいか、言い知れぬ暗さが漂っているもんだなと思いました。眺めたところを大体見取図に描いて見せましょう。