Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
この友達がどんなに淋しいところを好んでいたかということが、読者にもお飲み込みになれるでしょうから。
棚田氏の屋敷の見取図
私の見取図で御覧になっても、読者には別に陰気さがお感じになれぬかも知れません。なんだ間数もたった十ぐらいかと思われるかも知れません。私はただ外から覗いただけですが、それでもおそらく十七、八間ぐらいはあるのではなかろうかと想像しました。ですから私の想像したところは点線で現しておきましたが、ともかく、一藩の家老の邸ですから、昔はもっと広かったのを方々取り毀したのかも知れません。私の絵図はなってませんが、台所でも座敷でも天井が高く長押は大きくいずれも時代の煤を帯びて十畳ぐらいの広さはありそうに思われました。おまけに背後の杉の森が天日を遮って真っ暗に被さってその陰惨なこと――前に私は家屋全体が陰気な暗さを漂わせていると言いましたが、陰気というよりも陰惨といった方が、むしろ適当だったかも知れません。これほどまでに陰惨な家というものを、まだ私は見たことがないのです。祖母の妖怪話が頭に沁みついているせいか、どこかで啾々として鬼が哭いているといったような、屋の棟三寸下るといったような、古めかしい形容詞でも使いたくなるくらいの薄気味悪さを感ぜずにはいられなかったのです。