Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme
」
と、恭一がだしぬけに口を出した。もう、さっきの不愉快そうな顔は、どこにもなく、何か喜びに興奮しているようなふうだった。
みんなが、いっしょに声を立てて笑った。
「なるほど、そいつも一案だ。どうです、お祖母さん、恭一がああ言っていますが。」
俊亮が、そう言うと、恭一は、お祖母さんが答えるまえに、
「一案じゃないんです。絶対案です。ねえ、お祖母さん。」
お祖母さんは、眼をきょろきょろさして、
「ぜったいあんって、何だね。」
俊亮と恭一が、それでまた高笑いした。俊亮は、
「名案だって言うんですよ。」
すると、恭一が追っかけるように、
「きょうは、お祖母さんも、僕の言うとおりにならなきゃあならないことですよ。」
「まあ、まあ大変なことになったね。」
と、お祖母さんはお浜を見て、にこにこしながら、
「じゃあ、あたしもお浜のお伴をさしてもらいましょうかね。」
お浜は、もうその時、眼にいっぱい涙をためていたが、やにわに畳につっ伏して、
「みなさん、ありがとうございます。勿体のうございます。」
みんなは、それから、涼しいうちにというので、大急ぎで朝飯をすまし、支度をはじめた。