Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.223 Zeichen · 320 Bildschirme

Aozora Bunko

「ここはお前の生まれた家なんだよ。」

説教は、彼が昨夜来何度も聞かされた言葉で始まった。

「ここの家はね、こんな田舎に住んでいても、れっきとした士族なんだよ。」

これも次郎が聞きあきるほど聞いた文句であった。もっとも士族が何だかは、今だにはっきりしない。

「士族の子ともあろうものが、何という情ない真似をするんだよ。……強情で食べないつもりなら、いっそ二日でも三日でも食べないでいたらいいじゃないの。ご飯時には寄りつかないで、竹藪の中に寝たりしているくせに、こっそり忍んで来て手づかみで食べるなんて、思っただけでも、このお母さんはぞっとするよ。」

次郎は、まだ指先にくっついている飯粒を、どう始末していいかわからないで、もじもじと手を動かした。

「それ、その手をご覧、それを見たら、ちっとは自分でも恥ずかしい気がするだろう。」

次郎は何と思ったか、ぴたりと手を動かすのをやめてしまった。

「お前はね……」

と、急にお民の声がやさしくなった。

「丁度八月十五夜の月が出る頃に生まれたので、今にきっと恭一よりも俊三よりも偉くなるだろうって、お父さんはじめ、みんなでおっしゃっているんだよ。