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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、通ってきた雑草の広場を眺めかえした。

「チェッ! どうしたんでえ?」彼は口のうちで呟いた。

「くそッ! 誰だって人間なら、汗や垢が、ぬるぬるして気持が悪いなァ同じこった! チッ! また、辛抱するかな。」

将校よりさきに風呂に這入っていた兵卒が叱りとばされ、追い出されたのだ。

……間もなく、湯に浮いた垢がキレイに掬いとられていた。湯加減をした。風呂場の入口は、着剣した二人の歩哨によって守られた。アカシヤとバラが植えてある。

扉の中から湯をチャバチャバいわす音がもれた。

湯は、汲み出されたり、温められたり、水がうめられたりした。当番卒が背中を流すけはいがする。髯をあたるけはいがする。

そうかと思うと、二十分間も、おおかた三十分間も、かたこその音響もしない。

歩哨は、上気して、脳貧血でもおこしたのではないかと、扉のすきからのぞいて見た。鬚の閣下は浴槽の縁に頭をゆすぶりながら、居眠りをしていた。いい気持の鼾が、かすかにもれた。

歩哨は、退屈げに、扉の前を往き来した。その頸すじは、汗につもった土ほこりで、気持悪るく、じゃりじゃりしていた。足もとの地中から石が凸凹と頭を出している。