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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

満洲を確保する上から最もいけないことだ。そこで、何か、大義名分が必要となってくるのだ。云いがかりといってもよい。それを作るのには、中津のようなゴロツキを手さきに使うのが一番いいのだ。

将校が、横の通りからとび出してきた。

小ぜり合いは、おさまってしまった。二人は、のぞきの看板だけを見物した馬鹿者のように、東興桟の方へ歩いた。

「おい、子供のような、あんな娘さんへの日参はよして、ちっと、俺の仕事でも手伝えよ。」山崎は冗談のように切り出した。

中津は、道を歩きながら、すゞの、手や、脚や、肩や、鼻、口もとなどの美点を夢中に数えあげるようになっていた。彼は、彼女を誘かいする計画を空想に描いてたのしんでいた。その計画がどんなに滑稽なものであるか。その結果がどうなるか、そんな点は、考えなかった。彼は、遮二無二、娘を奪い出そうと考えていた。そして、それを、計画し、空想するのが愉快だった。中津は、山崎が、すゞのことを云いだしたついでに、こころよげに、にこ/\しながら、自分の計画を打ちあけた。

「君は、一体いくつだね?」と、山崎はきいた。

「五十三さ。」

別に、中津は不思議がらなかった。