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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

高取は、一番最後に、巻脚絆を巻き直して、靴を引きずり、整列に加わろうとしていた。彼は高取につめよった。横合いから、頬を殴りとばした。故意に、兵士達、皆んなに見えるところでやった。

「おい、高取、なまけるな!」

「……。」

「お前は、国のために働くのが嫌いなのか? そんな奴は謀叛人だぞ。」そして、もう三ツぶん殴った。

「分ったか?」

「……。」

高取の眼は、眼窩からとび出して、前へ突進して来るように燃えていた。何のためにいきなりやられるのか訳が分らなかった。

中尉は、高取の眼が気に喰わなかった。ぷーンとした態度が満足できなかった。

「こらッ! 不真面目にすると、お前のためにならんぞ!」と、彼は呶鳴った。

「どうしたんでありますか。」

「こらッ! 高取やめろ!」彼は軍刀をガチャッと鳴らした。「俺れは、お前の腹の中を見すかして居るんだぞ。お前のやっとることは、何一ツ残らず知っとるんだぞ。お前は、自分で、何をやっとるかその恐ろしさを知らんのだ。」

「何も、やって居りはしねンであります。」

高取は、一寸、まごついた。が、すぐ、光った眼で中尉を見つめた。

「よせ!」重藤は、儼然と云った。