Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme
あの竹を割ったような、愉快な奴が、どこへ行ったのだろう。馬鹿のようで、本当は、決して馬鹿じゃなかった。工人達に、真ッさきに接近して行き出したのも高取だった。そして工人と友達のように仲がよくなってしまった。日露戦争や、日清戦争には、兵士達は、命を投げ出した。今は、居留民の生命財産の保護に命をかけている。しかし、そのいずれもが、真赤な嘘である。それを、まッさきに云い出したのも高取だった。
「実際、俺等にゃ、支那人をやっつけることばかりしかやらせやしないじゃないか。」と高取は云った。そして、柿本に、親しげな、同感をよせる態度で普利門外のおばさんの家は、どうなったかと訊ねた。
その時、柿本には、まだ、おばが、文字通りに着のみ着のまゝでS銀行に避難して、五ツの娘は、殺されていた、ことは分っていなかった。地下の秘密室にかくして置いた銀貨まで、あとで帰って行ってみるとなくなっていた。それも分っていなかった。
「普利門は、一番、被害のひどかった方面じゃないか。」
「そうらしいんだ。まだ、見に行くことも出来ねえんだ。」「俺等は、何のためにここへ来とるんだね?――折角やって来て、自分の肉親さえ、保護することも見ることも出来ねえって、……身体だけでも無事でいてくれればいゝがね。