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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

「南軍の遺棄した弾丸を使ってるちゅうじゃないか。」

「ふむ、そうかもしれねえ。そんなことをするから着弾が狂って、味方の砲兵が、味方の歩兵を殺すんだ。」

「チェッ! そんなこともあろうかい。もともとろくでもねえ戦争だ!」

一ツのトラックの負傷者が、それぞれベッドに運ばれて、一時担架卒のがたがた出入する靴音が消えたかと思うと、まだ、軍医の傷の手あてが、みんなの三分の一にも行き渡らないうちに、次のトラックが病庭へ唸りこんできた。また、担架卒が、靴音をばたばたと、重い負傷者をかついで這入ってくる。

「□×が一等、やられる者が多いぞ。もはや、戦死が九人。――聯さんが抜けがけの功名をあげるとてあせっているからだ。」新しく柿本の傍のベッドへやってきた担架卒は、太い低声で、運んできた負傷者に喋っていた。「幹部の功名心は、俺等を踏台にしなきゃ遂げられねえ性質を持っているんだ! 旅順攻撃にだって、屍の山を積んだんだ。それで、一人の大将が、神さまに祭られてら!」

柿本はうすうすきいていた。

□×とは、彼の聯隊だった。見ると、ベッドに移されているのは、中隊の黒岩である。ズボンを取って脚にくゝりつけた三角巾が、赤黒くこわばっていた。