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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

」

王の、卑屈げに、はにかんだ声を、幹太郎は意識した。

「今、おふくろが来て、女房がお産をしたが、もう、三日、飯をくわずにいると云うんです。」王はつゞけた。「おとゝいまで、嬶の妹のところから、粟を貰って来て食ったが、妹のところにも、なんにもなくなっちまったんです。」

「当分、月給を渡さないということになってるんだがなあ。」幹太郎は当惑げな顔をした。

「おふくろ、大きい方の餓鬼をおぶって来て、柵の外で泣いているです。――餓鬼も、おふくろも泣いているです。」

「会計にだって、支配人にだって、俺の云うことなんか、ちっとも効果がありゃせんのだよ。」

「…………」

王洪吉は何か云おうとして、不思議な眼つきで、幹太郎を見た。彼は、肉体と精神と、両方で苦るしんでいた。胸がへしゃがれるようで、息をすることも、出来なかった。幹太郎は王の眼から、眉間を打たれた瞬間の屠殺される去勢牛のように、人のいい、無抵抗なものを感じた。それは無抵抗なまゝに、俺れゃどうして殺されるんだ! 俺れゃ殺される覚えはない! というように無心に訴えていた。

ふと、彼は

「よし、云ってやるよ。話してやるよ!」