Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme
銃をかついだ陸戦隊があがってたわ。ズドンと大砲をぶっぱなしたら、陰気くさい支那人が『デモだ』なんて云ってるのよ。」
すゞはこんな話をした。
一郎は、すゞを、親のように、「かあちゃん、かあちゃん。」ともとりかねる言葉でよんだ。
幹太郎は、今頃、とし子が居たならば! と考えるともなく、なつかしがった。とし子は、※(「やまいだれ+隱」、第4水準2-81-77)者の親爺や、その親爺を盲目的に尊敬する義母を、むきつけに、くさしていた。支那でなけりゃ、内地へ帰っちゃ、親爺もおふくろも、生存さえ出来ない。廃人だ。とし子に云わすとそうだった。――その両親がよくくさされていたことさえ、彼には、今は、なつかしいものに思いかえされた。
すゞは、口に出して云いはしなかったが、こんな彼の心持を諒解していた。彼女は、そのために、嫂にもう一度もとへ戻って貰うのではなく、兄をえらくして、「これ見たか!」と、とし子を見かえしてやりたい、そんな気持を抱いていた。彼女が親爺の嫌な仕事を懸命で助けるのも、そんなところからきていた。その心持が、又、幹太郎に分った。彼は、自分は、所謂、えらくなりたい希望など全然持たないことを妹に納得させる必要があると考えた。