Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
「よせやい」
「本当だよ。学問や世才は兎に角、人間としては君が一番出来上っている」
「これだ/\」
と安達君は又眉毛に唾をつける真似をした。
「ところで閣下のメンタル・テストってのは何んなものだろう?」
「分らないね」
「度胆を抜くって話だぜ。何しろ軍人上りだから仕事が荒いに定っている」
「地震が揺っても立ったりしちゃいけないんだそうだ」
「ふうむ」
「沈勇を示せば宜いのらしい」
「心得を詳しく教えてくれ給え。君は大谷夫人から聞き込んでいるに相違ない」
「地震の話丈けだよ」
「それは僕も丸尾夫人から聞いた」
「もう一つ雁鴨青籠詰めってんだ」
「何?」
「雁鴨青籠詰めの図。一口で言って見給え」
「ガンカモアオ……。おい。もっと親切に教えてくれ」
と吉川君は兜を脱いだ。安達君は説明を加えた後、
「呂律に重きを置く。これで日頃酒を飲むか何うかの参考にする」
と道理らしい解釈をした。
「それから?」
「もうそれ丈けだ。君も丸尾夫人から聞いたことを話し給え」
「厭だよ」
「何故?」
「損をする。僕は自分が及第して君が落第すれば宜いと思っているんだから」
「ひどい奴だ」
「ハッハヽヽ」
と吉川君は態と悪人振る。