Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
「安達君もね」
「生馬の目を抜いてやる」
と安達君が力み返った。三人の競争意識は最高潮に達していた。
間もなく閣下と奥さんが現れた。続いて丸尾夫人が佳子さんを扶けるようにして入って来た。佳子さんは流石に具合が悪いと見えて真赤になって俯向いた。丸尾夫人は直ぐに吉川君の側へ行って立ち並んだ。成程、附き添いという形だった。吉川君が又心得たもので、その折二人から離れて夫人の方へ一歩寄ったのである。閣下は改めて佳子さんを紹介した後、
「皆さん、これは全然相互信頼の問題です。私共はあなた方の人格に信頼して、佳子と自由に交際をして戴きます。あなた方も私共を信頼して、誠意を尽して下さいます。佳子としても結局あなた方の中から一番信頼に値すると思う人を択ぶことになります。私共両親は決して奇を衒うものではありません。先頃も申上げました通り、これは娘に一番適当な婿を授けたいという親心の発露であります」
と厳格な調子で説き始めた。
「何うぞお席に」
と奥さんが気を利かして、
「あなたもお掛けにならないと、御演説のようになって困ります」
「よし/\」
「何うぞ皆さん」
「佳子の姉二人も矢張り同じような方式で婿を定めたのです。