Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
「多少性格に似たところがあるんでしょうね」
「さあ。僕は元来引っ込み思案の方です」
「俊彦はそれが極端ですよ。こんなに偏屈じゃ同僚との交際が円滑に行くか何うか案じられます」
「そんなこともないでしょう」
「もう少し開けてくれると宜いと思っているんですけれど」
「いや、可なり開けていらっしゃいますよ」
と安達君が言った時、吉川君は記事差止めの目くばせをした。お父さんは一体子供自慢らしい。
「家でこそ威張り返っていますけれど、余所へ行くと、口上一つ満足に言えません。全く世間知らずのお坊っちゃんですよ」
と先ず謙遜して取りかゝった。
「然ういう傾向が確かにありますな」
「随分分らないことを言うでしょう?」
「はあ。目の前に置いて、失敬ですけれど」
「二三年前でした。私と一緒に銀座へ年の市を見に行ったんです。カフェーの前に差しかゝった時『お父さん、電燈が綺麗ですね。何でしょうか?』と訊きました。『カフェーさ』『何をするところでしょう?』と真面目ですよ」
「はゝあ」
「大学生になっても、カフェーってものを知らないんです」
「満更知らないこともないでしょう」
「それはカフェーってことは知っていても、無関心ですから、内容をハッキリ知らないんです」