Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
「小宮さんに智恵をつけられてお出になりましたのね」
「智恵をつけられたって次第でもありませんが、もっとやって貰えと小宮君が言っているんです」
「私だって考えていますわ。でも、丸尾の奥さんのように毎日家を外にして出て歩けませんからね」
「分っています。それですから、僕としては実際この上もう望めません」
「それですから、小宮さんに望ませますの?」
「先ずその辺です。矢っ張り駄目だ」
「何が?」
「直ぐ分ってしまうんですから」
「オホヽヽヽ」
「苦し紛れです」
「駈引をなさるお口の下から、それですからが出ますからね」
「成程。ハッハヽヽ」
「出し抜かれているようでも、要所々々に釘を差してあるんですから、御心配に及びません。お正月って機会がございますわ。見ていて戴きます」
「何分宜しく。行って参ります」
と安達君は丁度訪問日だった。
初めの中と違って、佳子さんは必ずしも直ぐに応接間へ現れない。大抵待たせる。昨今それが追々長くなるのも気がかりの一つだった。安達君は電気ストーブの側に陣取って、先週見た雑誌の頁を撥り始めた。間もなく戸が開いたから振り返ったら、弼君がニコ/\笑いながら入って来た。