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Japanische Klassiker mit Furigana

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きゅうこんさんじゅうし

求婚三銃士

佐々木 邦

Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme

Aozora Bunko

と折れて、丸尾夫人は客間へ通った。

斯う改まって訪ねて来られて見ると、今更喧嘩腰にもなれない。大谷夫人は今しがたの経緯があるから、その為め冷遇したと思われたくなかった。丸尾夫人にしても、カン/\になって後を追って来たものゝ、上り込んでしまって、下にも置かないように扱われたら、張り詰めていた気が弛んだ。

「始終お門を通らせて戴きながら、全くの御無沙汰で何とも申訳ございません」

「何う致しまして。私こそ一度お伺いさせて戴きたいと思いながら、出無精を定めまして、本当に相済みません」

「時に奥さま、先刻はつい失礼申上げました。何うぞ水にお流し下さいませ」

「私こそ調子に乗って、飛んでもないことを申上げて、今更後悔しています。何うぞ悪からず」

「いゝえ。私もあれから考えました。うっかりしていましたが、仰有られて見ると、その通りでございますから、御注意に従って、気をつけることに致します」

「そんなに仰有って戴くと、何ともお答えの申上げようがございません」

「それから木曜日のお話でございますが、あれは全く……」

「もう結構でございますから」

「いゝえ、申上げて置きませんと気が済みません。