Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
しかし考えて見ると保険は必要です。僕は大丈夫の積りですけれど、万一の場合の用心に、お父さんお母さんの為めに少しでも入って置きたいんです』とやる」
「成程」
「母親は一々父親へ報告するのが役目だ。俊彦は好い心掛けの子ですって。感心なものでございますって。僕の声価は頓に高まる。そこへ又君がやって来るんだ」
「成程」
「三千円ぐらいは大丈夫だよ」
「有難い。多いのは幾らでも構わないが、三千円となると、年百円を越すから、月給との釣合を考えて見てくれ給え」
「いや、保険料は家で払って貰う。元来それが目的で相談するんだから」
「成程、矢っ張り要領が好い」
「三千円と見ていてくれ給え。父親は感激家だから、場合によっては、もっと奮発するかも知れないけれど」
「出来た」
と村上君は又応援の手拍子を打った。
「何うだい? 安達君、これで苦情はあるまい?」
「感心した。矢っ張り君は親を瞞す名人だ」
「人聞きの悪いことを言うなよ。瞞すんじゃない。安心させるんだ。親孝行ってものは出来る中にして置かなければいけない」
「変な親孝行だね」
「見給え。これで君の顔も立てば、村上君の顔も立つ。君のように事後承諾で払わせるんじゃないから、親の顔も立派に立っている。