Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうこんさんじゅうし
求婚三銃士
佐々木 邦
Lesen Sie 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.326 Zeichen · 330 Bildschirme
大祭日だから宜いだろう?」
「うむ」
「若子さんが料理に腕を揮う」
「吉川君も行くのかい?」
「無論来て貰う。君と吉川君と瀬戸君だ」
「よし」
「吉川君には今かけたところだ。君の方がお話中だったから」
「ふうむ」
「明後日の夕刻四時だよ」
「分ったよ」
「それじゃ失礼」
「さよなら」
「おい」
「何だい?」
「忘れものがあるだろう?」
「さあ」
「若子さんに宜しくって」
「うむ。宜しく言ってくれ」
「ハッハヽヽ」
「失敬」
「おい」
「何だい?」
「矢っ張り吉川君の方が君よりも気が利いている。催促されない中に、若子さんに宜しくと言ったよ。君は落第だ」
「…………」
君は落第だよの一言が時に取って安達君にひどく利いた。瀬戸君も殆んどそれに近いことを言った。尤もこれは歪んだレンズから見ているのだが、小宮君に至っては無私公平だ。為めにするところが些っともない。
「安達君」
と大谷さんが書斎から呼び止めた。電話はお茶の間にある。
「はあ」
「少し話していらっしゃい」
「お邪魔じゃございませんか?」
と安達君は入って行った。奥さんには遠慮がないけれど、主人は窮屈だ。
「一向。お掛けなさい」
「はあ」
「家内から聞きましたが、妙な競争が始まるんだそうですね?」