Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうそうやわ
法窓夜話
穂積 陳重
Lesen Sie 法窓夜話 (ほうそうやわ) von 穂積 陳重 (ほづみのぶしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.325 Zeichen · 264 Bildschirme
門前百姓、於二非法有一レ之者、可レ為二一銭切一事。
と記してあったということである。
この「一銭切」とは何のことであろうか。これに関しては種々の説があるようであるが、先ず第一には、伊勢貞丈は、一銭切とは一銭をも剰さず没収する財産刑であろうというて、その著「安斎随筆」の中に次の如くに述べている。
貞丈按、一銭切と云は、犯人に過料銭を出さしむる事ならん。切の字は限なるべし。其過料を責取るに、役人を差遣し、其犯人の貯へ持たる銭を有り限り取上る。譬ば僅に一銭持たるとも、其一銭限り不レ残取上るを一銭切と云なるべし、捜し取る事と見ゆ。
次に新井白石は、一銭を盗めるものをも死刑に処することであるとして、「読史余論」の中に次の如くに述べている。
此人(豊臣秀吉)軍法に因て一銭切といふ事を始めらる。たとへば一銭を盗めるにも死刑にあつ。
しかしながら第一の貞丈の説はあるいは曲解ではあるまいか。殊に軍陣の刑罰に財産刑を用いるというのは、少々受取りにくい次第である。やはり「切」は「斬」であって、事一銭に関する如き微罪といえども、斬罪の厳刑をもってこれを処分し、毫も仮借することなきぞとの意を示した威嚇的法文と見るのが穏当と思われる。