Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうそうやわ
法窓夜話
穂積 陳重
Lesen Sie 法窓夜話 (ほうそうやわ) von 穂積 陳重 (ほづみのぶしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.325 Zeichen · 264 Bildschirme
これを発見し、これを説明する者は、その人類に与うる公益と、これに伴う名誉とをもって満足すべきである。何ぞ必ずしも利を貪って、真理普及の阻止せらるるを欲すべきものならんや。諸君、請う学者と書籍製造販売者とを混ずること勿れ」という調子で滔々と述べ立てると、前国会議員の某は、頻りに頭を左右に掉って不同意の態度を示した。すると直ちにその頭を指さして、
“He shakes his head, but there is nothing in it!”
と叫んだ。これは素より「彼は頭を掉っているが、それには何も意味のある訳ではない」という意味であるが、また「彼は頭を掉っているが、しかしあの頭の中は無一物である」とも解せられる。前議員某氏は激怒の相を現わし、その禿頭より赤光を放射した。他の会員は思わず失笑する者もあり、顰蹙する者もあった。痛烈骨を刺す皮肉、巧みは則ち巧みであるが、かかる場所柄、少しひど過ぎると、我輩はその時に思うた。
かくてその後も、右は同弁護士の機智に出でたる米国式の論弁法であると思って、人にも話した事であったが、爾来三十余年を経過して、大正四年の夏に至り、カランの逸話を読んでいると、偶然にも左の一項に遭遇した。