Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lesen Sie 渡良瀬川 (わたらせがわ) von 大鹿 卓 (おおしかたく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 280.528 Zeichen · 557 Bildschirme
なんぞ人をそしり人を憎まんということになる。ただ大法に触れ大道に反くもの、これはどこまでも徹底して討ちこらし、こうした心に到り着きたいものだ。わしも心がける。諸君もそのこころがけでやってもらいたい」
そのとき突然、屋棟の上をよぎって鳥の声が走った。全身をしぼって啼くような四声、五声、おもわず小林たちがきき耳をたてた。
「ほととぎすか」黒崎がひとこと呟いて、なにか思案顔だったが、
「ああ、思いだしました。神となれば片手の音もきこゆらん両手の声は誰もきくなり――この歌です。一昨年高崎から来たといって立ち寄られたときおききしたのでした。あれは丁度今時分、いや六月でしたか。執着の心にこころの耳を蔽われていては、片手の声はきこえない。片手は本であり両手は末である。自然に帰らなければだめだ。生死と栄枯の繩にしばられているうちは、人間はとても人間を救うということなどできない。人間を超越してこそ、はじめて世を救い人を救うこともできるだろう。そういって、沙門の身の私がかえって悟道を示していただいた。私は今だに忘れません」
正造は相変らず腕組したまま返事もせず身動きもせず黙りこんでいる。