Japanische Klassiker mit Furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lesen Sie 渡良瀬川 (わたらせがわ) von 大鹿 卓 (おおしかたく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 280.528 Zeichen · 557 Bildschirme
「それで、われわれは今後運動をつづけるうえにおいて、あなたの根本方針が絶対に鉱業停止は不可とされるものかどうか、そのへんの御意見をうかがいに参ったのです」
津田がそういって詰めよると、大隈は蟇のように固く結んでいた口をひらいた。
「わしは鉱毒被害の事実は十分に認めている。田中の主張もまた無理だとは思わぬ。しかし天下の学者とその道の専門家を集めて研究させた結果、確実に将来鉱毒を予防し得るという結論を得ているのに、その結果も見ずに突然鉱業を停止するわけにはいかぬ。今度の予防命令はまったくこれがためである。予防工事をやらせ、一年二年の後になおその効力がないとわかった場合には、それはもちろん断然禁止する考えである……」
黙ってきいておればまた長広舌になりそうな様子なので、高橋は椅子から体を乗り出して、
「その御意見は閣下個人の御意見でありますか、それとも農商務相としての御意見でありますか」
大隈は椅子にそり返ったままジロリと瞳をうごかし、
「農商務大臣としての意見である」
高橋はすかさず、左右を振りかえっていった。「皆さん、大臣の今のお言葉を確と御記憶願います」