Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
また、墜落現場へは、自分もいってみて、共に二人の死骸をさがしまわったのだった。
「不思議だ。どんなに考えても、ありそうな話だとは思われない」
課長は、腹立たしいような顔をして、握り合わせた両手で、とんとんと机の上を叩いた。
「課長、この話ばかりは、まじめに聞いていられませんよ。まるで西洋の大魔術みたいなものですからねえ」
いつの間にか、佐々刑事が、前へ出て来て、あたりはばからぬ大きな声をたてた。
「不思議だ」
課長は、一言、また不思議だと言った。そうして、とんとんと、机の上をたたきつづける。
「この大魔術に、なんという名前を、つけますかねえ。ええと、秘法公開、空中消身大魔術! どうです。なかなかいい名前だ」
佐々刑事は、ひとり喜んでいる。
「不思議だ!」
と、課長は、また言って、頤の先をつまんだ。
「だが、この世の中に、種のない大魔術は、あるはずがない。そうだ、この事件なんか、とても怪人丸木くさいところがあるぞ」
課長は、すっくと、立ちあがった。
「怪人丸木ですって?」
一同は、言合わせたように、声をそろえて、丸木の名を言った。
「そうだ。運転をしていたのが、怪人丸木で、運転台に乗せられていた少年が、千二であった――と、こう考えてみるのも、魔術であろうか」